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バレリーナの憂鬱

第3章 責められたら潮を噴きなさい


饗宴のあと、二人一緒にシャワーを浴びた。
飽きることない、裸身の鑑賞である。

私はもとの部屋着を着たが、理恵ちゃんは何もまとわせなかった。

ヌードモデルにヌードモデルをやらせるために。

もう一度、「立ち花菱」。
今度は素っ裸でのスタートだが、股間を覗いたり、責めを加えたりする者はいない。

それだけで裸婦モデルから感情は消えた。
それはマネキンか人形か、美しい白いもの。

四つんばいも試してみる。

これも、見事に「人体の見本」という目的を果たすものとしての存在だった。

──すでにヌードモデルとして完成されている。

誤解を恐れずに言えば、無機物だ。

官能の裸体とモデルとしてのヌードはもはや別人格になっている。

これなら続けていける。美術モデルもバレエも。

──結論が出たところでもう一度、理恵ちゃんをいじめることにした。

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