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My life

第31章 治療②

悠斗side

その声の正体はみおの父である悠斗の声だった


美桜はドアの方を見た


すると悠斗はニコッと笑ってみおが座っているベットに近づきみおを抱き上げた


「ヒクッうっおとうさぁぁぁぁんヒクッ大泣」


美桜は悠斗に抱かれてすぐに大泣きし始めた



「頑張ったな〜嫌だったな〜みおはすごいな〜、頑張れて偉かったな〜」


「ヒクッえ〜んヒクッい、いやだったのぉグスンヒクッ…痛かった〜うっヒクッ怖かったえ〜んヒクッ大泣」


「嫌だったな〜、痛かったよな〜、怖かったよな〜もう大丈夫だからな〜」


悠斗は泣きじゃくる小さい子をあやすように美桜をなだめた


しばらく抱っこしてなだめているとみおは疲れてきたのか静かにうとうとし始めていた



悠斗は背中を一定のリズムでポンポンした



するとみおから静かな寝息が聞こえてきた



悠斗はみおが眠って少し安心した


俺はみおが尿の方の最後の方の治療の時からみおの部屋の前で待っていた。防音と言っても泣き叫ぶ声はドアの近くだと多少は聞こえる



みおがどんな辛い治療をしているのか……



俺には想像できないぐらい辛いのだろうと思う



本当はみおの泣き叫ぶ声なんて聞きたくない



だけどみおが頑張ってるのにみおの泣き叫ぶ声から逃げるなんて父親として失格だ


美桜の辛さを全部わかってあげるのは不可能に近い。だけどいつもなるべくそばにいてみおに寄り添ってあげたいと思う



治療が終わって樹や蒼くんが部屋から出てきてみおが今は着替えているであろうから5分程度待ってから部屋の中へ入った


部屋に入って美桜のたくさん泣いたあとのついた顔を見るといてもたってもいられなくて抱き上げた


すると美桜はたくさん泣き始めた



まるで小さな赤ちゃんのように


俺はみおの今の気持ちを全て受け止め、みおをあやしていた


しばらくするとみおの寝息が聞こえてきた



ベットに座りみおの顔を見るとたくさんの泣き跡があったがとっても可愛かった



すっかり体は成長したけど寝顔は赤ちゃんの頃と全然変わってないな笑



そして悠斗はホットタオルをとって美桜の顔を拭いてあげた





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