カッコ悪い俺ら
第1章 プチ恥態―――…
「プッ――――!!!プッハハハハハ!!!甘酒って!!!」
「―――…あ、三浦…利弘…君――――…つ~か、笑うなよ…」
「いやいや、笑うだろ?!」
そいつの手には…甘酒の缶が握られている…
たぶん…コイツは、甘党ではない――――…
甘酒の隣は…ブラックコーヒーだから――――…
「ちゃんと、飲めよ?“甘酒”君!」
アイツに名前を呼ばれたから――――…俺も呼びたかったが…
知らないのだ――――…呼びようがない…
「佐々木 颯太(ササキフウタ)――――…隣のクラスの…」
不意に…
そいつから――――…自己紹介された!?
「――――佐々木…颯太………か…ヨロクシ」
「ヨロクシ――――…コレ…飲むか?」
佐々木は、俺に甘酒を差し出す――――…
「―――――――…いや…いらねーよ」
「だよな…」
変な空気が流れるが――――…
佐々木は、鼻で笑って甘酒を見て困った顔をした――――…