カッコ悪い俺ら
第6章 体温
「――――なんか、軽いな利弘…」
颯太は、そう言うと…少し笑って…
俺の胸に顔を寄せた
俺の首もとには、颯太の髪がダイレクトに接触する
サラサラで……爽やかなシャンプーの香りがフワッとした
同じシャンプーを使てるくせに、なんでこんな爽やかでいい香りがするのかが不思議でたまらない
「シャンプー……実は俺のと違うの使ってるとか言わないよな?」
「はぁ?――――…んな訳ないじゃん」
頭だけでなく…体の距離も縮まる――――…
この前は、ぎこちなく……頭だけを抱き締めるハグだったが…
今日のハグは、全体を俺に預ける感じのハグなんだと……ドキドキしながらも理解した
そんな…初めて尽くしのハグに…俺の手はやっと目的を果たす
抱き締めながら――――…ゆっくり頭を撫でる
「――――――気持ちいい」
俺は、素直に感想を述べていた