カッコ悪い俺ら
第5章 エアコンと合鍵
「―――――颯太…腹――――減らねぇ?」
「―――――――……何か……作ってくれるのかよ」
玄関先で……颯太を抱き締めながら……
ムードが無いことを言ったな……と、後悔したが
口から出た言葉は…
形が無いくせに――――――――――――…
消えたり……無かったことには――――…出来ない
「……………悪りぃ、先ずは……話し――――…聞くよ?」
「―――――遅いって…
腹減ったから――――…何か…食おう――――」
そう言うと――――…颯太は、俺から離れた――――…
ふと――――――――…軽くなる体は…
そこにあった…大事なものを取り上げられた気分になる…