もうLOVEっ! ハニー!
第1章 生まれ変わり
「ちょっと座って見せてくれる? うーん、そうね。針で縫う必要はないみたい。血は止まってるし。洗って消毒して……包帯はいらないわね。貴方、タフねえ」
世間話でもするように。
それが落ち着きます。
優しい手つきで濡れた綿を押し付ける。
巨乳と言っていいのでしょうか。
私の十倍はありそうな迫力に目のやり場に困ります。
顔に触れそうな位置に胸があるので、ずっと下を向くしかない。
「また大きくなったんじゃないのー」
「セクハラよ。隆人。刺すわよ?」
「冗談」
何歳だろうか。
夫婦のようにも見えるし、姉弟にも見える。
少なくとも鳴海さんが年上でしょう。
「かんなちゃんは見かけによらず強いわね。絶対ここの寮で王女様になるわ」
「僕も思うよ」
「どどど、どういうことですか」
うつむいたまま尋ねる。
ぱさっと汚れた綿がゴミ箱に落とされる。
「貴方、本当に綺麗なものを持ってるもの。なんかね、襲いたくなっちゃう感じ」
「なるが云うと卑猥だね」
「セクハラよ」
「あれ、そうなの?」
まるで夫婦漫才です。
なんだか安心してしまいます。
「気を付けてほしいわ。なんだか娘みたいに心配になっちゃう。ここは獣だらけだから」
「恐がらせないでよ」
「事実よ。はい、終わったわ」
椅子をまわして横を向いた鳴海を見上げる。
そっと頭に触れると、さらさらと髪が吸い付く。
怪我なんてないと言い張るように。
「今夜は枕しないでね」
なにか書類を書きながら鳴海が云う。
「ありがとうございました」
隆人が近づき、私の右肩に触れる。
目ざとく鳴海がそれを睨む。
「じゃ、案内に行こうか」
「セクハラよ」
「困るんだけど」
世間話でもするように。
それが落ち着きます。
優しい手つきで濡れた綿を押し付ける。
巨乳と言っていいのでしょうか。
私の十倍はありそうな迫力に目のやり場に困ります。
顔に触れそうな位置に胸があるので、ずっと下を向くしかない。
「また大きくなったんじゃないのー」
「セクハラよ。隆人。刺すわよ?」
「冗談」
何歳だろうか。
夫婦のようにも見えるし、姉弟にも見える。
少なくとも鳴海さんが年上でしょう。
「かんなちゃんは見かけによらず強いわね。絶対ここの寮で王女様になるわ」
「僕も思うよ」
「どどど、どういうことですか」
うつむいたまま尋ねる。
ぱさっと汚れた綿がゴミ箱に落とされる。
「貴方、本当に綺麗なものを持ってるもの。なんかね、襲いたくなっちゃう感じ」
「なるが云うと卑猥だね」
「セクハラよ」
「あれ、そうなの?」
まるで夫婦漫才です。
なんだか安心してしまいます。
「気を付けてほしいわ。なんだか娘みたいに心配になっちゃう。ここは獣だらけだから」
「恐がらせないでよ」
「事実よ。はい、終わったわ」
椅子をまわして横を向いた鳴海を見上げる。
そっと頭に触れると、さらさらと髪が吸い付く。
怪我なんてないと言い張るように。
「今夜は枕しないでね」
なにか書類を書きながら鳴海が云う。
「ありがとうございました」
隆人が近づき、私の右肩に触れる。
目ざとく鳴海がそれを睨む。
「じゃ、案内に行こうか」
「セクハラよ」
「困るんだけど」