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もうLOVEっ! ハニー!

第20章 秘密のシャーベット


 だって動いていないのにこんなに気持ちいいのに。
 この先なんて考えられない。
 そもそもこんなに大きかったですか。
「え、と、心の準備が……できる気しないので、好きに、してください」
 何を言ってるんでしょうか。
「好きにしてええの?」
 そこだけ捉えられてしまうと困るんですが。
 余裕のない両目に、涙が溢れてしまいそうになりながらも、つい首を縦に振ってしまう。
 髪を愛しく撫でられて、頬に当てられた手のひらに目を瞑る。
「可愛い。ずっと抱きたかった。長かった、この夏。傷つけたくないってわかっとるけど、早く俺だけのものにしたかった。閉じ込めたいんは本音。今だけでも、俺だけ求めて」
 はい、と言う前にずっと引き出されるように動いた感触に、代わりに甲高い喘ぎが漏れる。
 抜けてしまうんじゃないかってくらいに引いては、何か突き破るんじゃないかと奥まで突き刺す。
「あっ、うんんは、いっ、いい」
「や、ば……気持ちいい」
 貪るように舌を絡ませて、熱い唾液を押し付け合う。
 どちゅ、どちゅと音が野蛮に響いてる。
 指とは全然違う質量の快感に、助けを乞うように爪を立てる。
 唇から離れた舌先が首元に這う。
「あっあああ、やっ」
 がり、と噛まれた痛みとジクジクとした余韻。
「首……もう、出せないな。なあ、やっと俺の痕にできた。これからは誰にもつけさせんなよ」
 どろりと色の濃い怒りに心臓が掴まれるように。
 岳斗の声色に鳥肌立つ。
「女だろうと、痴漢だろうと、俺の知っとるやつだろうと、誰にもな」
 耳元で誓いを立てるように。
 コクコクと頷くと、身を起こした岳斗が私の首に大きな手を回した。
 ゆっくりと締め付けるように、指に力がこもっていく。
 止まらぬ律動と首筋の緊張で下腹部が痙攣する。
「あん、んんんっう」
 思考がぼうっと霞むのがさらに快感を強めていく。
「このまま締めたら、永遠なのにって、アホなこと考えてまう……」
 抵抗しようにも、太い手首を掴むだけで力が入らない。
 しめる力が強まるほどに、中で大きくなっていく。
 それがあまりに刺激的で、気持ちよくて。
 でも、今、この人を止めないと。
 これはきっと、際限がないから。
「や、め……っはあんっ、やめ、て」
 そこで力が緩む。
「大丈夫、絶対せんから」
 珍しいですよ、そんな頼りない声。

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