もうLOVEっ! ハニー!
第5章 悪戯ごっこ
「ちょっ」
「空けてやろうか?」
ピアッサーを奪ってカチカチと爪で音を立てる。
ニヤニヤ笑う岳斗の顔に呆れたように苦笑するこばる。
「オレにS発揮してどうするんすか……」
「ええから髪上げてろ」
「マジでやるんですかっ」
「動くなって」
既に黒い点でマーキングしてある箇所を撫でる。
それからピアッサーを固定した。
「さん、にい、いち……」
「いった!」
悲鳴と笑いが同時に響く。
こばるが急いで耳を押さえる。
プツという音と共に血が滴っている。
「い、ったぁ……先輩今『にい』で開けましたよね。超痛ぇ……」
「ほら、消毒しとけ」
液を垂らした綿棒を差し出す。
手馴れているのは岳斗の耳のピアスの数を見ればわかるだろう。
少し赤くなった綿棒を捨ててからこばるがため息を吐く。
「楽になったか?」
「まあ、ある意味……」
「俺はおもろかったけど」
「相変わらず悪魔全開っすね」
元々釣り目の目をさらに細めてほくそ笑む。
「その、つばるだっけ? 何したん」
「別になにっていうわけでもないんすけど」
「もいっこ開けとくか?」
「なんで脅迫になってんすか。っ……先輩に言ってどうこうってわけでもねえですけど。今年の一年は三人なんですよ」
「それは知っとる」
「そのうちの一人が先に来ていた松園かんなって子なんですけど、なんか中学の頃いじめられてたっつーか……それで性格も大人しめなんですけど。昨日と今日の感じ見てるとそのつばるがかんなをいじめたんじゃないかっていうか」
岳斗が立ち上がって持ってきた荷物を探る。
中から飲み物を出してまた戻ってきた。
「お前、そのかんなが好きなんか? それともそのつばるが知り合いか?」
「う……」
ああ。
両方か。
そんな目で頷く。
「いやっ、別にJCちゃんは可愛いですけど」
「ぶはっ。素直やな」
頬を指で突かれてこばるは力なくそれを払う。
「空けてやろうか?」
ピアッサーを奪ってカチカチと爪で音を立てる。
ニヤニヤ笑う岳斗の顔に呆れたように苦笑するこばる。
「オレにS発揮してどうするんすか……」
「ええから髪上げてろ」
「マジでやるんですかっ」
「動くなって」
既に黒い点でマーキングしてある箇所を撫でる。
それからピアッサーを固定した。
「さん、にい、いち……」
「いった!」
悲鳴と笑いが同時に響く。
こばるが急いで耳を押さえる。
プツという音と共に血が滴っている。
「い、ったぁ……先輩今『にい』で開けましたよね。超痛ぇ……」
「ほら、消毒しとけ」
液を垂らした綿棒を差し出す。
手馴れているのは岳斗の耳のピアスの数を見ればわかるだろう。
少し赤くなった綿棒を捨ててからこばるがため息を吐く。
「楽になったか?」
「まあ、ある意味……」
「俺はおもろかったけど」
「相変わらず悪魔全開っすね」
元々釣り目の目をさらに細めてほくそ笑む。
「その、つばるだっけ? 何したん」
「別になにっていうわけでもないんすけど」
「もいっこ開けとくか?」
「なんで脅迫になってんすか。っ……先輩に言ってどうこうってわけでもねえですけど。今年の一年は三人なんですよ」
「それは知っとる」
「そのうちの一人が先に来ていた松園かんなって子なんですけど、なんか中学の頃いじめられてたっつーか……それで性格も大人しめなんですけど。昨日と今日の感じ見てるとそのつばるがかんなをいじめたんじゃないかっていうか」
岳斗が立ち上がって持ってきた荷物を探る。
中から飲み物を出してまた戻ってきた。
「お前、そのかんなが好きなんか? それともそのつばるが知り合いか?」
「う……」
ああ。
両方か。
そんな目で頷く。
「いやっ、別にJCちゃんは可愛いですけど」
「ぶはっ。素直やな」
頬を指で突かれてこばるは力なくそれを払う。