もう無理、抜いて、イかないで出さないで
第17章 【騒音トラブルでキモ男隣人に拉致られ性奴隷にされた女】
最近、隣に引っ越してきた奴が煩い。
今どき引っ越しの挨拶もナシか。
生活音だったらまだ良いが、煩いのは住人の喘ぎ声だ。
薄い壁一枚隔てた向こうで時間帯関係なしに喘いでやがる。
住人は女だ。
確認はしてる。
彼氏だか何だか知らんがラブホ代わりにしてやがる。
俺は仕事をクビになったばかりだ。
ハローワークへ通い詰めやっと就いた工場勤務も2週間で切られた。
その日の生活もままならない。
また家賃を滞納して追い出されそうだ。
世の中の全てが悪いんだと、拾い集めたシケモクを口にしては短い煙を吐いた。
腹減ったなぁ……冷蔵庫何もねぇや。
静かな部屋、隣から玄関を開ける音がしたかと思うと今日はやけに早い時間帯に喘ぐじゃねぇか。
ムカつくなぁ、チクショウ。
散らかった空き缶を隣の部屋目掛けて壁に投げつけた。
“ねぇ、聞こえてるってば”
“その方が興奮すんじゃねぇの?”
“バカ〜んんっ”
隣はヨロシクやってるってか?
どんな頭してるんだ?
ほぼほぼ毎日シてねぇか?
痴女か?
この前見た時はミニスカート履いてたな。
顔はサングラスしてて良く見えなかったがそんなのはどうだって良い。
ムカつくからドアポケットに
“静かにしろ、耳障りだ”と書いて入れてやった。
翌日その紙は返ってきて
“人違いじゃないですか?”なんて書いてきやがった。
お前しか居ねぇだろ、尻軽女。
何度も何度も気持ち悪い声聞いてんだよ。
“今度聞こえてきたら通報するぞ”
俺はそう書いてドア前で監視することにした。
あの女なら絶対にまた文句書いてこっそり入れに来るはずだ。
帰って来てあの紙を見ているはずだ。
しかし、あれから音沙汰はない。
今日はマンコ休館日か?
アレか?生理か?
1週間バトル出来ないじゃねぇか、面白くない。
クソ女、早く俺の逆鱗に触れてくれよ。
だが、早朝だ。
あの喘ぎ声が聞こえてきた。
壁をドン!と叩いた。
一瞬声が怯んだような気がしたが続けやがった。
ようやく行動に移せれるよ。
外に出て隣の部屋のドアを蹴った。
インターホンも鳴らしドンドン叩く。
「出てこい、オラァ!」
堪忍袋の緒が切れちまったよ。
我慢の限界だ。
騒音トラブルなんか早期解決しなきゃダメだろ。