テキストサイズ

月夜に散る桜の宴

第15章 いよいよ…

やって来たなGW。

ご陽気の良い春の行楽シーズン。
みんながウキウキと爆上がる日々。

我が家にとっては…
なーんにも変わらない、なーんにもお得な事がない。
残念な日々なのだ。

うちのおっちゃんの生活ルーティンは曜日でキッチリ決まっている。
これは持病のせいで、何があろうとも揺るがないのでどんな天気でも連休でも一切関係無し。
なので、平日に泊まりの旅行は無理だし遊びに行くのも時間に気を遣わないといけない。

そんな生活はもう長いので、私としては慣れてしまって何の違和感もないんだけど。
世間様の楽しそうな様子に、おっちゃん本人が少しいじけて溜め息つく。
それが、毎年のGWの我が家の行事。

溜め息の後は、普段より少し良いもの食べて二人で笑っとけばいいのさ。
何年か前は、私も患ってそれどころじゃ無かった事もあったんだ。

痛いのも苦しいのも生きているから。

どこにも行けなくて可哀想と言われても、もう少しも気に障らなくなったわ。

おっちゃん曰く…
連休で溜まりまくった仕事の事を忘れるために、家にこもってダラダラするんだあ…

そうだ、頑張れー (笑)

ストーリーメニュー

TOPTOPへ