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どこまでも玩具

第3章 枯らされた友情

「金原を裏切ったんだ」
「どういう」
「逃げ出したから。約束したのに時間通りに保健室前に着いたってのに怖くなって金原が苦しんで助けを求める声を聞いておいて来るのを信じていた金原を裏切ってダッシュで逃げ出したんだ卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者」
「アカ!!」
 紅乃木は狂ったラジオのように呟き続ける。
 両手を掴んでも力任せに抜け出した。
 いやだ。
 なんだこれ。
「アカ……落ち着けって」
 ピタ。
 今度は電源が切れたように紅乃木は固まった。
 俺は泣きたくなった。
「ごめん」
「……」
「みぃずき、金原ごめん」
 ため息すら出ない。

 これから

 どうなるんだよ




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