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どこまでも玩具

第4章 放たれた憎悪


「圭吾?」
「なんでもねぇよ」
「ぼーっとしすぎ」
「そだな」
「ね、明日、私行くからね」
 止めても行くからね。
 そこまでして、得たいのが類沢なんだから理解に苦しむ。
 ホモレイプ犯だろ。
 それ以上にはならない。
 少なくとも、オレにとっては。
「案外、明日で決着ついたりして」
「そしたら凄えな」


 このとき
 オレの心を占めていたのは
 どうしようもない不安と
 無力感

 有紗すら止められないオレが
 類沢を止められるはずがない

 そんな無力感

 紅乃木なら

 紅乃木なら

 なにをするんだろう

 なぁ、アカ?





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