気持ちのいい恋
第9章 失う怖さ
「はい!私が店長です」
俺は、ガチガチになりながら頭を下げる
「ん?春斗のファン――――・・・じゃ、ないよね?・・・地味だし?」
ハキハキと柔らかくモノを言う店長に春斗さんのあの雰囲気を感じとる・・・
「あ、どうも――――・・・カフェバー“land”の・・・」
「あっ、春斗が最近行ってるバーの!聞いてた、聞いてた!もしかしてダサい方?」
「だ・・・ダサいって――――・・・間違ってはいませんが・・・」
店長の話だと、今度全身コーディネイトしてやるんだと・・・楽しそうに春斗さんが言っていたそうだ・・・
「で、その約束を取り付けたかったけど・・・最近春斗さんが店に来ないので――――・・・」
すると、少し眉間にシワを寄せた店長が――――・・・
「あ――――・・・春斗からは少し仕事を休んで考えたいことがあるからって・・・メールが来ていたんだ
ちょっとな――――・・・店に出てくるのは危ないから・・・俺もそうしろって――――・・・
でも、飲みに出歩かないってのは・・・用心しすぎ?住んでる場所までは特定出来ないから――――・・・」