気持ちのいい恋
第10章 気持ちのいい恋
と、その瞬間――――・・・
目の前が明るく開けた――――・・・
「春斗――――――――!」
「春斗さ――――――――ん!」
雷が落ちたような物凄い音がして――――・・・
玄関のドアが壊れ開いた
二人の大声が部屋に地鳴りのように響く・・・
それは、酸欠で働かない俺の頭にも流れ込んできた
「誰だ――――!俺と春斗の世界に入ってくんじゃねーよ!!」
涼太の・・・声――――がしたが・・・
「なっに!やってんだぁ~~~~~!この野郎~~~!」
「春斗さん!春斗さん!!店長さん、救急車、早く――――救急車を!」
カイの大声とリクの大声が俺の頭上で響く――――・・・
俺の体が雑に放り出された――――・・・様な気がした
が、同時に息苦しさから解放されたらしく――――・・・空っぽの肺に空気が勢いよく入り込み!俺は噎せ苦しんだ!
「春斗さん――――!ゆっくり、ゆっくり吸ってください!――――首も・・・血だらけじゃ無いですか!」
「――――リ・・・・ク・・・カイ・・・愛してるんだ・・・愛して・・・・る」
やっと――――・・・言えた・・・
遠くから――――・・・サイレンの音が聞こえる
それと一緒に・・・涼太の狂った様な発狂に近い叫び声も聞こえた――――・・・