気持ちのいい恋
第12章 強さとは・・・弱さとは・・・
包んだカイの拳は痛々しかったが・・・
この拳が春斗さんを助けたと思うと――――・・・感謝せずにはいられなかった!
「そっか・・・でも――――リクの存在には俺も春斗も助けられた・・・
俺とお前の声は似ていても・・・やっぱり何処か違うから――――・・・
ビビってようが・・・俺の勘違いの冷静だっただろうが・・・俺はその声で・・・我に返ったんだから・・・」
「カイ――――・・・でも、俺は――――・・・」
俺はカイの拳を抱き寄せる――――・・・
「分かってる――――・・・分かってるから!
・・・俺は自分が怖かった・・・血まみれの拳を見て、こんなことが出きた自分が!・・・俺一人の思いだと涼太と同じ道をたどるかもしれないって――――・・・でも、俺にはリクって言う半身がいるとこに気がついた・・・
俺とお前なら――――・・・大丈夫な気がした・・・二人なら・・・二人ならって――――・・・・」