雨とピアノとノクターン
第7章 文化祭編:ラストダンス
青葉学園の副理事長クーデター事件から数ヶ月。季節は学園祭の時期となっていた。
ここ数日、鳴海は佐屋とすれ違い生活を余儀なくされている。佐屋は言わずと知れた生徒会会長であり、学園祭の実行委員長でもある。こんな時期は修羅場というか、完全に公僕に徹する彼だった。
そんな彼を労わりながらも、鳴海は重い溜息をついた。
「……なんか…こう、佐屋がそばにいねーといまいちだな」
佐屋が精根尽き果てた状態で、いつも玄関に倒れ込んで帰ってくるので、
鳴海はピアノバーのバイトを彼の分まで頑張っていた。
「…ごめんね、鳴海。しばらくマスターに休むって言っておいて」
「わかってるって!佐屋は気にしねーで夜ぐらいはゆっくり休まないとダメだって!しかも夜遅くまで勉強してるし…ホント、体もたねーって」
「…うん、ありがと…鳴海…」
…ったく、佐屋は何から何まで一人でやろうってカンジだから、いいように使われるんだって…。
鳴海はこんなボロボロ状態の佐屋の姿に納得などしていない。
「昨日も薬師寺のヤツを見かけたけど、副会長のクセにブラブラして、ぜーんぜん、働いてる様子がなかった…」
人一倍権力に固執しているくせに、いざとなるとオイシイところしか持っていかない薬師寺に鳴海はムッとしていた。
ここ数日、鳴海は佐屋とすれ違い生活を余儀なくされている。佐屋は言わずと知れた生徒会会長であり、学園祭の実行委員長でもある。こんな時期は修羅場というか、完全に公僕に徹する彼だった。
そんな彼を労わりながらも、鳴海は重い溜息をついた。
「……なんか…こう、佐屋がそばにいねーといまいちだな」
佐屋が精根尽き果てた状態で、いつも玄関に倒れ込んで帰ってくるので、
鳴海はピアノバーのバイトを彼の分まで頑張っていた。
「…ごめんね、鳴海。しばらくマスターに休むって言っておいて」
「わかってるって!佐屋は気にしねーで夜ぐらいはゆっくり休まないとダメだって!しかも夜遅くまで勉強してるし…ホント、体もたねーって」
「…うん、ありがと…鳴海…」
…ったく、佐屋は何から何まで一人でやろうってカンジだから、いいように使われるんだって…。
鳴海はこんなボロボロ状態の佐屋の姿に納得などしていない。
「昨日も薬師寺のヤツを見かけたけど、副会長のクセにブラブラして、ぜーんぜん、働いてる様子がなかった…」
人一倍権力に固執しているくせに、いざとなるとオイシイところしか持っていかない薬師寺に鳴海はムッとしていた。