雨とピアノとノクターン
第9章 暗躍編:トラブルメーカー
青葉学園から少し離れたいつものカフェ・黒猫。そこにはまた薬師寺がお気に入りの席でお気に入りの珈琲を満足そうに堪能している。
そして時間差でふらりとやって来たのは、浦原だった。彼の姿が見えた途端、薬師寺はあからさまに眉間にしわを寄せた。
「………あまり頻繁に会いに来ないでもらいたいね」
開口一番に文句を言う。
浦原は無視するように通路を挟んだ別の席に座った。そしてダージリンを注文する。
「別にオレは副会長殿に会いに来たわけではない。一人で来て、独り言を言いに来ただけだ」
ウェイターがしばらくしてダージリンの入ったポットと温めたカップ、砂時計を置いていく。
「美味いダージリンを飲むにしても、時間が必要なんでね」
「君はいちいちまわりくどいな!いつになったら佐屋輝を会長から失脚させられるんだ?」
「オレの独り言にいちいち返事などなさらなくて結構ですよ、副会長殿」
「返事ではない!抗議だ」
「…………」
「何故黙っている…?」
「……そろそろ仕掛けたものが動き出すと思いますので、オレは高みの見物です」
そして時間差でふらりとやって来たのは、浦原だった。彼の姿が見えた途端、薬師寺はあからさまに眉間にしわを寄せた。
「………あまり頻繁に会いに来ないでもらいたいね」
開口一番に文句を言う。
浦原は無視するように通路を挟んだ別の席に座った。そしてダージリンを注文する。
「別にオレは副会長殿に会いに来たわけではない。一人で来て、独り言を言いに来ただけだ」
ウェイターがしばらくしてダージリンの入ったポットと温めたカップ、砂時計を置いていく。
「美味いダージリンを飲むにしても、時間が必要なんでね」
「君はいちいちまわりくどいな!いつになったら佐屋輝を会長から失脚させられるんだ?」
「オレの独り言にいちいち返事などなさらなくて結構ですよ、副会長殿」
「返事ではない!抗議だ」
「…………」
「何故黙っている…?」
「……そろそろ仕掛けたものが動き出すと思いますので、オレは高みの見物です」