雨とピアノとノクターン
第9章 暗躍編:トラブルメーカー
佐屋の言葉に大我は顔を背けたまま、目線だけをちらりと彼に向けた。
「……知らねぇよ。てめぇなんか」
「まぁ、そう言わないで聞いてくれないかな。以前、君をつい凝視してしまった為に、僕は君に絡まれたことがあるんだ」
「……覚えてねーよ。ってか、青葉のヤツは気に食わねーんだよ。どいつもこいつも世間知らずのヤツばかりで」
「……まぁ、君が覚えていなかったとしても、僕は君に謝る必要があると思っていてね。あの時はすまなかった、許してくれ」
テーブル越しではあるが、佐屋が深々と頭を下げる様を生徒会室の彼以外の人間全員が驚いた表情を見せた。よもや大我が謝る側だと予測していた出来事が真逆であったからだ。
「なんでてめぇがオレに謝るんだよっ!っつーか、キメーんだよ!」
突然の出来事に居心地が悪くなったようで、大我は喚く。
「……君をじろじろと見てしまったのには、理由があるんだ。この写真を見てくれないか?」
佐屋はスマホの画像ファイルにあった、鳴海の写真と、暴力沙汰の通報の原因になった、《《大我自身であろうと思われる》》データ画像を両方見せた。
「……知らねぇよ。てめぇなんか」
「まぁ、そう言わないで聞いてくれないかな。以前、君をつい凝視してしまった為に、僕は君に絡まれたことがあるんだ」
「……覚えてねーよ。ってか、青葉のヤツは気に食わねーんだよ。どいつもこいつも世間知らずのヤツばかりで」
「……まぁ、君が覚えていなかったとしても、僕は君に謝る必要があると思っていてね。あの時はすまなかった、許してくれ」
テーブル越しではあるが、佐屋が深々と頭を下げる様を生徒会室の彼以外の人間全員が驚いた表情を見せた。よもや大我が謝る側だと予測していた出来事が真逆であったからだ。
「なんでてめぇがオレに謝るんだよっ!っつーか、キメーんだよ!」
突然の出来事に居心地が悪くなったようで、大我は喚く。
「……君をじろじろと見てしまったのには、理由があるんだ。この写真を見てくれないか?」
佐屋はスマホの画像ファイルにあった、鳴海の写真と、暴力沙汰の通報の原因になった、《《大我自身であろうと思われる》》データ画像を両方見せた。