担当とハプバーで
第6章 墓まで連れ添う秘密たち
目を閉じると研ぎ澄まされた感覚が更に襲い来る。
舌を動かす力も入らず、ただ唾液を飲み下す。
「んんっ、っふ」
なぜかごめんなさいって言葉が溢れてくる。
こんなによがってごめんなさい。
感じすぎてごめんなさい。
呼吸が辛くなって唇を離すと、口からも漏れる。
「あっ、ごめ、なさっぅああ! ゆる、して」
こんなに長く突かれ続けたことなんてない。
これ以上されたら、気が飛んでしまいそう。
「や、めてっ」
荒い呼吸とともに、じゅぷっと抜かれる。
寂しく縮むお腹の奥が、焼けつくように余韻を貪る。
はっは、と互いに息だけをした。
頭ごと抱きしめられたまま、呼吸を整えていく。
「悪い……飛ばしすぎた」
顔を少し離したハヤテに、涙と涎でグチャついた頬を手の甲で拭われる。
「気絶するかと、思った……」
「意外としないけどな」
ヨシヨシと撫でられて、快感とは違う温かい気持ちに包まれる。
お腹に熱いのが当たってる。
まだこんなに硬いままで。
触りたくなって、そっと顔を下に向けて左手を伸ばした。
先端を包むと、ビクッと動いた。
「……何触ってんの」
「だって、硬いから」
呆れたような笑いが聞こえる。
「イくまで突こうかと思った」
「激しすぎるよ……」
どくどくと手のひらに伝わる脈動に、愛しさを覚えてしまう。
「こっち向いて」
ハヤテの言葉に視線を戻すと、最中のギラついた目とは違う穏やかな目つきに魅入られる。
「時間はたくさんあるから、一緒に風呂に浸かろう」
頷く以外に答えはなかった。
自分が三倍重くなったかのようにヨロヨロと歩いて、なんとかジャグジーの中まで手を引いて連れてきてもらった。
少しぬるいお湯に浸かって、ハヤテと向かい合わせになる。
二人が好きに足を伸ばせる広さ。
浴槽に肘をかけて、フーッと息を吐いたハヤテが思い出し笑いのように声を漏らした。
「どうしたの」
「いや、タクシーで一言も喋らなかったのが今になって面白くて」
「だって、ハヤテすごい真剣だったから」
「凛音には最低限しか送ったことないけど、雑談投げてくる子が多くて。気に入らない相槌をしないように、毎回頭使うんだよな」
「ちょっとわかる。コールセンターでも下手な回答できないもん」
「よく頑張ってんな」
「そっちこそ」
泡がコポコポと体をなぞって癒される。