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第2章 【第一章】彼女

 それから僕と美里はラブホテルで一夜を明かした。あんな事件があったため、する気分にはなれなかったが、一晩中美里を抱きしめた。


「颯介……本当に助けてくれてありがとう」


 僕は美里と深いキスを交わした。


「ところで、美里……。本当に何も覚えてないんだな? あの二人が何者なのかも……」

「……うん。家を出たら頭を何かで殴られて、気づいたらもう鏡の中だったから」


 美里にはその間の記憶がないと言う。


 あの二人が何者だったのか、何の目的で僕たちに近づいたのかわからない。


「これからは僕が美里を守るから。もう、放っておいたりしないから……」

「うん。ずっとそばにいてね……私の大好きな、颯介」


 そして美里は僕の首筋に噛み付いた。




【完】


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