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光秀が謀反を起こした理由と並んで本能寺の変の最大の謎とされる信長の遺体消失にも透明人間が深く関わっていたのである。

また、織田信長を倒したものの明智光秀は中国大返しをやってのけた羽柴秀吉に追い詰められてしまうこととなる。
信長を討ったと言っても証拠となる首がないのだから、信長は生き延びているかも知れぬと思われ、充分な仲間が集められなかったのが敗因とも言われている。

追い詰められた光秀は羽柴軍の兵に討ち取られたとも落ち武者狩りに遭って殺されてしまったとも伝わっているが、生き延びて天海になったという突拍子もない伝説も言い伝えられている。
しかし、真実の歴史は生存説が正しいのである。

信長の遺体を隠してしまったために追い詰められてしまったせめてもの報いか、或いは情けをかけたのか、ここでも風魔流の忍びが暗躍していた。透明人間の術を使って追手の兵や落ち武者狩りを倒すと、光秀にも秘薬を使い、透明人間にすることに成功すると、そのまま逃げ延びてしまったのだ。

このように歴史を変える程の力を持つ透明人間の術だが、万能というワケではない。

まず、秘薬は男子にしか効き目がない。
透明人間になっても服や所持品まで透明になるワケではないので、術を使うには全裸にならなければならない。
女子を全裸にすることなどできないという魂故のことなのだろうか。

秘薬で透明人間になることに成功した義経も光秀も無論全裸になった。
勇ましい武人であった義経は意外にも極小で、大それたことをやってのけた光秀は肝もでかければ、まらも驚く程でかかったと風魔流の史記には伝わっている。

それよりも実に厄介な弱点が透明人間にはある。
男子には、女子の裸を見たり妄想したりすると、いきり勃って大暴れする厄介なモノがある。コイツが一度暴れ出したら、持ち主の言うことなど全く聞かずに暴れまくって持ち主を苦しめる。
このケダモノが暴れてしまったら、分かりやすく言うと勃起してしまったら、たちまち透明人間の術は解けてしまう。つまりは、ど真ん中をおっ勃てた全裸の姿で元に戻ってしまうのだ。
これは、透明人間の力を悪用して女子に不埒なことができないようにするための、ある意味安全装置のような戒めではないのだろうか。