
ミニチュア・ガーデン
第6章 喪失した道
三人で外に散歩に出ても、ラークはガルクを怖がって近寄らず、それを熟知しているガルクも一定の距離を保って歩く。フェイクは守る様にラークの隣に立つ。
特に会話もなく、三人は町を歩く。
見た目もそっくりで、体格の良いガルクとフェイクが目立ち、その中にいる小柄なラークは隠れようとしているのもあり、目立たない。二人の間から銀髪が覗いても、何かに圧迫されている様に俯いているので、怯えた表情ではあるが、綺麗な顔が見えないためだ。
「アシヤに何を買いに行くんだ?」
無言で歩いていても気まずいだけだと、フェイクが口を開く。
「特に。何か本がないか見に行くだけだ」
ガルクはそう答え、銀髪の隙間からチラチラと見ているラークの方を見る。視線を合わせる事は出来ないが、フェイクの後ろに逃げ込むほどには怖がっていない。
「そいつ、文字が読めるならなんか買ってやれば良いんじゃないか?」
本が好きであると知っているガルクは、突き放した口調で提案する。この頃の自分では考えられない行動で、フェイクが一瞬だけ意外そうな顔をしたが、すぐに引っ込め、頷く。
「そうだな。ほとんど家にいるし、本でも読むか」
フェイクが言って視線を向けると、彼は目を合わせた。頷かず、表情も動かないが、拒否もしないので、消極的な肯定だ。
特に会話もなく、三人は町を歩く。
見た目もそっくりで、体格の良いガルクとフェイクが目立ち、その中にいる小柄なラークは隠れようとしているのもあり、目立たない。二人の間から銀髪が覗いても、何かに圧迫されている様に俯いているので、怯えた表情ではあるが、綺麗な顔が見えないためだ。
「アシヤに何を買いに行くんだ?」
無言で歩いていても気まずいだけだと、フェイクが口を開く。
「特に。何か本がないか見に行くだけだ」
ガルクはそう答え、銀髪の隙間からチラチラと見ているラークの方を見る。視線を合わせる事は出来ないが、フェイクの後ろに逃げ込むほどには怖がっていない。
「そいつ、文字が読めるならなんか買ってやれば良いんじゃないか?」
本が好きであると知っているガルクは、突き放した口調で提案する。この頃の自分では考えられない行動で、フェイクが一瞬だけ意外そうな顔をしたが、すぐに引っ込め、頷く。
「そうだな。ほとんど家にいるし、本でも読むか」
フェイクが言って視線を向けると、彼は目を合わせた。頷かず、表情も動かないが、拒否もしないので、消極的な肯定だ。
