テキストサイズ

「シャーク×サルベージ」

第2章 「シュルフ・ルソン」


「さぁ、みんなそろそろ帰りましょうか」


皆が疲れてシートに戻っていたタイミングでエイプリルが声を掛けた


「楽しかったーー!!」


「またここに来たいね」


「たまにはキブロンから離れてみるのもいいね」


皆がわいわいと話しをしながら荷物をまとめていった


「とりあえずレンタルしたお店まで戻りましょう、そこで着替えも出来るでしょ」


「もう、私乾いちゃった」


「どうせだったらナチュラリストたちのビーチで全身乾かしてから服を着たらいいんじゃない?」



「そんなことしたらナオトが照れてどこかへ行ってしまうわよ?」


「別にボクはいいですよ!
 そのかわり凝視してやりますからね!」


「ヤダ、ヘンタイ!」


「そういえばジョージは?」



「ああ、彼は夜からの仕事があるからって結構前に帰ったわよ? ねえナオト」



「うん、ヘトヘトのまま最後のサーフィンしてから帰るって言ってた」


「へぇ、バーテンダーかなぁ」


「でも初心者レッスンに参加してるくらいだからインドア派よ、きっと!」


「ナオトは他に何かやってるの?」


「え? うーーん、長いこと軍に居たからなぁ」


「え! アンタ学生じゃないの?」


エイプリルは付け加えるように加わる

「ナオトは退役軍人さんで、馬にも乗るそうよ

 ついでに言うと結婚もしてるそうよ」


「えっっ!!? け、結婚!」


「なにそれ、子供みたいなフリをしてキショい」


「なんだよ!そっちが勝手に勘違いしてただけじゃないか!
 ボクはこれでもパイロットだったんたから!」


「うそーー!」


「さぁ、帰るわよ」


まだ太陽は高かったが、早めに戻ることにした


レンタルショップの中年男性は陽気で軽薄な男で女ばかりの集団の彼女たちに愛想笑いばかりして、ボードが1枚少ないことに気付かなかった…



ストーリーメニュー

TOPTOPへ