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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第4章 カタログ NO 3 同棲カップルが2年えっちするだけの話

「後は、昆布巻きの昆布は
ちゃんと昨日から戻してあるし。
昆布巻きと、レンコンと栗きんとんは
レンジがあればすぐだし…後は
紅白なますがあればいいかな?
ゆずもおばあちゃんから
届いた荷物に一緒に入ってたし…」

実家から贈られてきた柚子を
段ボールから取り出すと
その皮にののかが鼻を近付ける

「うーん、いい匂い。
ゆず、沢山あるから、
今日はゆず湯にしようかな?」

「え?ののか、それ、マ?
ゆずあんの?やった。
ゆず湯俺も好きなんだけど?」

いつの間にか背後に透真が立って居て
それに驚いてしまってののかが
思わず落としそうになった柚子を
透真が華麗にキャッチした

「ののか、柚子落ちる所だったじゃん。
その柚子は、なますに入れるやつ?
ん?あ、ののか、あれ、鍋いいの?」

「へ?鍋?って?」

「鍋、あれ…焦げてない?」

あ 確かになんか香ばしい香りがっ

「やだっ、ダメじゃん。
人参、焦げちゃってるっ、鍋がっ」

煮しめの時は煮汁極力減らすからな
焦げ付きやすいんだよなぁ

ののかが鍋の中を確認しながら
被害状況をチェックする

「あ~。良かった、
人参は大丈夫そう。使える感じ。
ありがとう、透真教えてくれて。
柚子に気を取られて、うっかり。
人参焦がしちゃう所だったよ。
あれ?そう言えば…
透真は、掃除もう済んだの?」

「え?全然まだだけど?
寝室の掃除機が済んだだけだけど」

「じゃあさ、ちょっとそこの
男前のお兄さん。
アルバイト、していかない?」

ののかが透真にアルバイトを
して行かないかと言うと
手際よく大根と人参の皮を剥いて
ある程度の長さにカットすると
その人参と大根を透真に手渡す

「はい、透真。
これ、スライサーね」

ののかから押し付けられる様に
受け取らされた自分の手にある
スライサーと大根を
透真が交互に眺めていた

「ねぇ、ののかこれさ。
俺にさ、おせちに入れる
紅白なますの下ごしらえをしろ…って
そんな感じの意味だったりする?」

「なますの食べないの?」

「いや、それは食べたいけどさ
でも、俺はキッチンに居ない方が
ののかは良かったんじゃなかったの?」

先程言われた事を気にしているのか
透真がののかに そう言って来て

「それは、透真が
私の邪魔するから…でしょ?
手伝ってくれるのであれば。話は、別」

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