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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第5章 カタログ NO 4 とあるカップルの週末

「へへへっ、やったぁ♬
石黒さんに褒めて貰っちゃった」

また こんな風に俺は
コイツを甘やかしちまって

後からしまったと思うんだがなぁ

まぁ…いいか…それでも…

「ねぇねぇ、もっとしてして?」

「へいへい、こうかよ」

よしよしと律が
ゆりかに強請られるままに
ゆりかの頭を撫でてやる

ゆりかが目を細めて
嬉しそうな顔をしていて

嬉しそうな顔しゃがってよ

可愛いじゃねぇかよ ちくしょう

俺に頭を撫でられて
嬉しそうな顔をしてる
コイツを見てると
つい ほっこりしちまって

何かにつけて些細な事で
それをしてしまっている自分が居て

「んで、どれに、乗るんだぁ?
フリーパス買うか?
今日は、金、使ってねぇしな」

「いいの?嬉しいっ。
フリーパスだったら、
好きなだけ、乗っていいの?」

そう こんな小さな遊園地に
何をそんなに喜ぶ事があるのかと

思わなくもねぇが

まぁ 本人が
いいつってんならいいけどよ

手首にシールで貼るタイプの
フリーパスを購入して

「うしッ。
フリーパス買ったこったし、
乗りモン、全制覇すんぞ!」

まぁ 今だけ…
コイツに合わせて…
このちっこい遊園地を
楽しむのも…悪かねぇ…な

「はい!隊長。
お供いたします」

ゆりかがそう言って
石黒に向けて敬礼して来て

小さなエリアにある遊園地の
アトラクションを制覇して行く

「隊長」

「どしたァ?」

「隊長。私は、
アレに乗りたくあります!」

そう言って ゆりかが指さしたのは
本格的なタイプのゴーカートで

タイヤが積み上げられているコースには
合計4台のカートがあって
その形は小さなF1カーを彷彿させて来る

連れが居たら盛り上がりそうだが

『ん?あれ…もしかしても
もしかしなくても、石黒じゃん。
お前等も、こっち来てたんだな』

さっきブライダルフェアの会場で見た

雨宮透真の姿があって

石黒にそう声を掛けながら
透真が近付いて来る

『ちょっと、透真ッ。
あっちのデートの邪魔したら悪いって』

そう悪びれた様子もない透真を
その妻であるののかが
ぐいぐいと引っ張って
こっちに来させないようにしていた

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