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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第6章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 前編

「そう…ですね、俺の悩みは
そんな悩みではないです。父も母も
東大でも早稲田でも慶応でも
俺が行きたい大学に進学したらいいと」

ホワイトボードに文字を書きながら

「なら、人間関係の悩みか?
あの友人達ともいつも
楽しそうにしてる様に見えるが」

「先生、担任でもないのに…見てるんですね」

「私は担任してるクラスはないが
進路指導の担当をしてるからな、
学年を全体的に見て置く必要がある。
獅堂、悩みがあるなら相談に乗るぞ?」

そこまで言って
マーカーの色を変えようと
持っていたマーカーを置いて

ホワイトボードの後ろに居る
獅堂のいる方を振り返ると

座っていたはずの獅堂が
自分の後ろに立って居て

「し、獅堂?どうした?
今は、補習授業中…だ…、ぞ?」

「先生…、俺の悩みを聞いてくれると
貴方が俺に、そう言ったんですよ?」

トン…とホワイトボードに
獅堂が手を付いて来て

若葉はその腕の間から
身動きが取れなくなって居て

「獅堂?お前の悩み…は…その…ッ」

「先生も、学生時代に
ご経験があったのでは?ありがちな、
若者特有の…悩み事ですが…」

「獅堂?距離が……近いぞ?
そんな目の前で言わずとも
私には、ちゃんと聞こえている…ッ」

グイっと手首をその手に掴まれてしまって
その力の強さは男性の物でしか無いが

「聞くだけじゃ…ダメですよ、先生。
耳でだけじゃなくて、俺の悩みを
聞いて貰いたいのですが?」

「分かった。分かったからっ。
お前の悩みを聞けばいいんだろう?
獅堂。だから、手を放してくれ」

若葉の手首を掴んでいた
その手の力が抜けて解放されるのが分かる

少し手首が疼く…な
結構な力で握られてたしな…当然か

若者特有の悩み…と言えば

思いつくのは…所謂



「前々から気になってる女性と、
距離を詰めたいと思って居ますが。
その女性は俺に興味が無い様子なので」

「そうか、なら、精々頑張るんだな。
お前なら、相手に不自由は無いだろう?
もっと、若い方が…良いと思うが?私は」

2ヶ月ほど前に獅堂から
付き合って欲しいと言われたのを

何かの冗談か罰ゲームだろうと
その時は 私は適当に
獅堂の言葉を聞き流していたのだが…

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