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そう意味ありげにしか聞こえない言葉を
意味ありげな顔で獅堂が言って来て

「獅堂ッ！冗談はそれ位に…」

「俺のこれを冗談にさせたいのなら、
先生は４日後の追加試験を、本気で
作ればいいだけですよ？俺に
満点を取らせなければいいだけですから」

そう冗談を大凡言っている顔じゃない顔で
言われては　こっちはどうしたらいいのか

いよいよ本気で分からなくなって来そうだ

そうさせたくないのなら

絶対に満点を取れない問題でも
用意して来いとまで言って来るから


こちらに向けられて居る

そのまっ直ぐな獅堂の双眸に

視線以上に熱い物を

彼から向けられ居るのだと感じてしまっていて


「若葉先生…、
今、先生はどんな顔をご自身が
なさっているか、鏡を見て来られるといい。
そんな顔をされてしまっては、
４日後の試験が終わるまで…俺が
大人しくして居られなそうですから。
じゃあ、先生。また、明日。今日は
補習の時間が終わったので俺は帰ります」


そう言って獅堂がが
特別指導室を後にして行って


ぽつんと一人　その場に若葉が残される


４日後の追加試験は
簡単な物しか用意してなかったから
これじゃダメだとは思うけど


「ヤバいっ…今のままだと、
完全に詰んでる…ッ。
追加試験、作り直さないと…簡単すぎる」


だからと言って

大学入試より難解な難題を並べるのか…と

だからと言って　あんな簡単すぎるのを


追加試験には出来そうにない…


簡単にすればするほど

私がそうしたがってると
獅堂の奴は自分に都合のいい感じに
また解釈するだろうし

難題にすればするほど

私がそれに意地を張って拒否してると
獅堂は解釈する訳でしか無くて

獅堂のそう言う部分に火を点けて煽るだけだ


「私は…一体どうしたら…？いいの？」



ーーーー
ーーー
ーー
ー




その頃　一方の獅堂は

駅に向かって歩いていた

石黒から海に着いたとLINEが来ていて


俺は俺で夏休みをとても満喫してると


心配そうにしてLINEを寄こして来た

石黒にLINEを返して置いた




「４日後が今から、楽しみだな」



こうして…俺の…１７年の人生の中で

一番熱い…夏が始まったのだ