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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第6章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 前編

そう…静かに母親に
諭される様に言われてしまって…

自分の母親ながら…この人は
どこまで見透かして言ってるのかと
恐ろしいとも…感じてしまったのだが

そうしている内に
同じ中学の友達と図書館に行って居た
弟の光太郎がお昼を食べに戻って来て

「ただいまもどりました。あれ?
兄さん、補習は終わったの?」

「ああ、補習は90分だけだからな。
光太郎、一緒に昼にしよう」

ダイニングテーブルにふたりで座ると
母の特製の冷やし中華が出て来て

「今からあそこの、
餃子屋さんの餃子も焼きますから」

「あそこの餃子っ、あるの?」

「ええ、ありますよ」

冷やし中華をすすりながら
餃子が焼き上がるのを待つ

「光太郎は白ご飯、食べるか?」

自分の茶わんを持って
総一郎が光太郎に声を掛けて
餃子があるなら白ご飯が欲しいので
自分のご飯をよそうついでに尋ねた

「うん、でも…僕は
兄さんの半分で良いよ」

焼きあがった餃子が大皿で
テーブルの真ん中に置かれて
大盛の白ご飯も餃子と一緒に消えて行った

昼食を済ませて

それぞれに自分の食器をシンクに運んで

軽く洗って食洗器に並べる

「俺は部屋で勉強するから」

そう言って早々に総一郎は
自室に籠ってしまって
光太郎が母親と顔を見合わせた

「兄さんがあんな、成績を取るとか
今まで無かったし、心配なんだけど…」

総一郎の部屋のドアを見つめながら
表情を曇らせる光太郎の肩に
母親が手を添えると

「心配は要りませんよ、光太郎。
総一郎のあれは、わざとだと
母は知っておりますから。総一郎が
どうしてそれをしたかと言う事も」

「母さん?」

光太郎に心配は無用だと
話して来る母親の表情はどことなく
嬉しそうな感じだったが

中学生の光太郎には
その理由がピンと来なくて

「総一郎も、男の子だと言う事です」

「…?」

「後、3年、いえ、2年もすれば…
きっと、光太郎にも分かりますよ」

「……??そうなのかな?」

「ええ、そうです…」




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若葉は家に

この夏季補習の追加試験の問題用紙を持ち帰って

机の上に置いてそれを眺めていた

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