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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第6章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 前編

補習を終えて獅堂が自宅に戻ると
母が台所で昼食の用意をしていた

「あら、お帰りなさい。総一郎。
お昼は、冷やし中華…用意してるから。
シャワーそのまま浴びて来なさい」

「ただいま。母さん。
分かった、シャワーして来るよ。
光太郎は?あの友達の所?」

「ええ、そうみたいですよ。
光太郎に、良い友人が出来た様で。
しかし、総一郎、良かったのですか?」

「うん、気にしないで。母さん。
その日は父さんも出張だし、
光太郎と母さんとで実家で
ゆっくりして来てよ。
俺はもう高校生だから、
心配して貰わなくても大丈夫」

コップに冷えた麦茶を母親が注いで
カウンターキッチン越しに
総一郎の方へそのコップを差し出して来て

「総一郎、ひとつ…母から
総一郎に言って置きたい事があるのですが」

「何?そんな、改まったりして。
勿体ぶらないで話してよ、母さん」

母親が差し出して来た麦茶を
総一郎が受け取って
その麦茶に口をつけるのを
母親が静かに見つめていた

「総一郎、貴方はまだ高校生ですが。
社会からは、まだ子供の扱いを
されるでしょうけど…。
身体は立派な男性なのですから。
学生の内は…学生らしいお付き合いも
いいんじゃないかしら?あの人は
あんな感じだけど、ああ見えて
総一郎、貴方にとても期待してるのよ?」


その母の言葉に
冷えた麦茶がその温度よりも
冷たく感じたのは言うまでも無くて

にこっとこちらに向けられて居る笑顔が


全て母にはお見通しですとでも言って居た


「母さんの言いたい事はさ、
俺も、分かってる…から。大丈夫。
父さんの期待には、ちゃんとした形で
俺も、応じるから…ッ、
その、今だけ…で良いからさ」

「でも、忘れないで欲しいのですが。
私は、総一郎、貴方の母なのですよ?
母は、貴方の味方をしますよ?総一郎。
それが例え…、どんな結末を迎えたとしても。
だって、総一郎がそこまでしてもいいって
そう思った人なのでしょう?
ああ、あの人は気が付いてませんから。
その辺りは、母が上手く言って置きます」

そう言ってにこっとまた
こちらに笑顔を向けて来て

その笑顔の意味が先程の笑顔とは
異なって居るのに気が付いた

「総一郎。母は女性なので、
女性の立場の話をしますが。
総一郎の気持ちだけで、相手を
傷つけてしまう事のない様に…願いますよ」

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