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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第7章 カタログ NO 5 秘密の個人授業 後編


許さなくていい?

拒み続ければいい?

やっぱり ズルい 

獅堂は…どこまでズルい

もう そんな事なんて…到底

私には出来るはずもなくて


「俺は、先生…って付けてませんよ?」

「うっ、五月蠅いっ。獅堂ッ。
お前は卑怯な事しか言えないのか?」

「そうそう、そう言って貰わないと。
でないとこっちも困りますから…」

否定されているのに
どこか嬉しそうにしながら
総一郎がそう言いつつ
更に顔を若葉に近付けて来て

じりじりと…距離を詰めて来る

「…っ、そ、それは、…ダメ…」

キスをしようとして来る
彼から 若葉は顔を逸らせるが

「そんな顔をしてダメと言われても、
してもいいと言ってるのと同じですよ?
ほら…先生、ちゃんと嫌なら、俺の事を、
張り倒すでも蹴り飛ばすでもしないと」

「そんな事、出来る訳ないだろう?」

「ダメじゃないですか…、先生。
嫌ならちゃんと、拒まないと。
拒まないのなら…肯定と受け取りますよ?」

そんな風に耳元で囁かれて
いつもより低く響くその声に
自分の身体が反応してしまっていて

「んッ…」

ほんの僅かに…若葉の身体が跳ねる

どう…足掻いてみた所で

今の私は彼の事を到底

拒めるはずもなくて

そのまま 近付けられるままに

総一郎のキスを受け入れてしまって居た

ほんの軽くだけ 

そっと…触れるだけのキスをして

触れていた時間も ほんの僅かでしか無かった

1分にも満たない…短いキス…

その…自分の唇にほんの僅かにだけ

触れただけのキスが 終わるのが

惜しいと…感じて居る自分が居て



自分の顔を見つめている
総一郎と目が合って

そのまま 再び 
キスの予感を感じて

瞼を閉じて そのキスを…

そのまま 受け入れてしまっていて

「…んっ、…ふ…、ぅ…んッ」

「……ふ、…んッ、若葉…ッ」

ゾクゾクっと自分の背筋が震える

名前を呼ばれて それを許して
否定する事すら忘れてしまってる

だから きっと

彼をズルい事にして

それをなかった事にして

本当に…

ズルいのは私の方だ…何も言わずに

忘れたフリをして そうしてるんだから


狡いのは…私だ

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