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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第1章 カタログNo 1 イレギュラールーティーン

そう言って

慶斗が私に提案して来た部屋は
結構グレードが上の方の 
お値段の張るいい部屋で

ちょっとした記念日使用の
レベルなんだけど?

別に今日は 何かの記念日でもないし


「え?いや、ちょっと待って。
慶斗、そこは良い部屋だとは
思うんだけどね?
でも…高く…ない?かなぁって…
別に今日はね、ホラ、特別な日とか
そんなんじゃないじゃない?だったら…」

この部屋じゃなくても…と
続けようとした時にハッとした

おかしいと言う

違和感が あるにはあったのだが

ここに来て

こんな部屋を彼が提案して来るのだから

それは只の違和感なんかじゃなくって

それでいて気まぐれでもなくて

何か意味があっての提案なのだと

確かな確信へと姿を変えていて


特別でもなんでもないような

そんな今日を


彼には特別な日にしたい


何かしらの理由があるのだと

そんな事に気が付いた…


でも それは

どんな理由…なんだろう?


「特に理由はないけど、何となくにな…」


何となく だと彼は言ったが

それは 嘘だなと

私には分かった

理由が…あるんだなって


でも まぁここまで来て
じゃあ違う部屋にって
言うのもおかしいし?

慶斗の遊びに付き合う事にした


「だったら、私も…。
その何となくって言う事にしとく」

「なら。決まりだ」

彼が私の返事に満足そうに頷くと

そのいつもよりもいい部屋の

タッチパネルを押した

受付のカウンターのスタッフから
部屋のカードキーと
ウエルカムサービスでケーキと
バラの香りのするバスソルトを受け取って

その部屋に向かった

ガチャとドアを開いて

中に入ると


うん 部屋の中 真っ赤だわ


壁紙は赤いバラの総柄だし
まぁ全面総柄じゃなくて
途中で黒のタイル調に
切り替わっていて良かったけど

シーツまで赤いのか…

床はフローリングだけども…

置いてある二人掛けのソファも赤い
でも安そうな合皮張りの
よくあるやつじゃなくて

ベロア生地のアシンメトリーの
片側が円形に広く出っ張ったデザインの
ソファだ

わぁ お洒落で可愛いソファ…

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