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おとなの女性の為のえっちな恋愛カタログ

第3章 カタログNO 2 呼びたい男と呼ばない女 後編

自分の隣で手裏剣投げてる人の方が
忍者に見えて仕方がない

5投の手裏剣を全部 的のど真ん中に
命中させたので 景品が貰えるらしくて

他のこう言ったアトラクションが無料で
遊べるチケットを貰って

「じゃ、クナイも投げるわ。
俺、そっちの方が、得意な気がする」

そう言って 隣のブースのクナイも
忍者の生まれ変わりなんじゃと
ますますに疑いたくなるくらいに
自然に鮮やかに全くブレる事なく
的の中央に命中させて居たので

「宇梶さんが、忍者にしか
見えなくなってしまいそうです」

「こんな、長身で男前の忍者が居たら
目立って目立って、仕方ねぇし」

そう言いながらもまた 景品の
体験チケットを貰って
吹き矢も体験したのはいいけど

これまた ど真ん中にしか当てない
見事な忍者ぶりで


手元には 体験チケットが残って

その忍者体験エリアを後にした

「何か、俺、ばっかり遊んじまって
悪い事したんじゃない?退屈じゃなかった?」

「いえ、忍者の修行でもしてたとか?
今が、忍者の時代なら、立派な
忍者になれたんじゃ…」

「宇梶さんは、美術教師だからね?
あー。だったら、アレ、してもいい?」

そう言って 少し離れた場所にある

ストラックアウトのバスケット版の様な
そんな有料のアトラクションを指差して来て

距離と高さの違う 9つの
バスケットゴールに
制限時間内にボールを全て
ゴールさせられれば

景品が貰えるよって主旨のゲームで

ブースのスタッフの人に声を掛けて

「これがさ、全部入ったらさ、
ひとつ俺のお願い叶えてくれない?」

「えっ、ええっ?内容によりますっ」

突然言われたので
咄嗟にそう返したが

これまた見事に 全部のゴールに

ボールを納めてしまって

まだ 数秒時間が余っていたが

スタッフの人に

「これで、いいんでしょ?アレ、貰える?」

『ああっ。はいっ、どうぞっ』

そう言って 展示されていた
大きな1メートルほどある

クマのぬいぐるみを スタッフの人が取ると
宇梶の方に差し出して来て

1メートルほどの大きなクマが
彼が長身な所為なのか
あまり大きく見えないなと思って居ると

ニコッと宇梶がこちらに
笑いかけながら戻って来て

「ただいま」

「お帰りなさい」



「さっき言ったさ、
俺のお願いの事なんだけど」


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