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お人好しは何かと巻き込まれる

第20章 ドラゴンとの協定

「貴重な加護をありがとう」

「俺には?俺はおまえに勝ったんだけど」

ギーニにのしかかりフォルトが圧をかける。

「お主は何もやらなくてももう充分
強いだろう!敵に塩は贈らん」

「待てと言うのに勝負を受けて
やっただろうが」

またフォルトとギーニの言い争いが
始まりそうになって…

「…なら私からご褒美あげましょうか?」

スリッとフォルトの後ろから体を擦り付けて
きたのはシェーラだ。

「駄目だ駄目だ!」

「わぁ~フォルト…っ」

その妖艶な仕草に即座に反応したのが
ギーニとルシアリアだった。

「シェーラは我のツガイだろう!他の男に
近づくな!褒美は我が考えてる!」

その言葉にニッコリ笑ってシェーラは
フォルトから離れる。

ギーニが素直にならないから起こした行動と
わかってルシアリアもホッとする。

ギーニは渋々といったように服の
ポケットに手を入れた。

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