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お人好しは何かと巻き込まれる

第22章 小さな呼び声

教会の裏はミルガルド大森林だ。

フォルトが毎日魔物討伐に行っている森。

やっつけても後から後から蜘蛛の魔物が
湧き出てくるらしくフォルトがボヤいていた。

緑が深くとても広大で鳥の囀りが
響いてくる。

鳥の囀りと緑の深い匂いに
だんだん心が落ち着いてくる。

蜘蛛の魔物が発生してるとは
思えない程静かで普段と何も
変わらないように見える。

その時、鳥の囀りに混ざって別の声が
聞こえてきた。

「……けて、…助け…て…」

ハッと顔を上げ声の主を探す。

しかし近くには誰も見当たらない。

声は森の奥から聞こえてきたようだ。

助けを求める人がいるなら助けたい。

その一心でルシアリアは森に踏み入れた。


森に踏み入れるとさらに新鮮な
緑の鼓動が感じられた。

声は小さいが高くてかわいい女の子の
声のようだ。

声に導かれ森を進むと大きな樹木の根元に
驚く事に光る塊が二つあった。


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