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お人好しは何かと巻き込まれる

第22章 小さな呼び声

ゆっくり近づき目を凝らすとその光は
手の平サイズの女の子二人で妖精だと
わかった。

背中に半透明の羽が生えている。
妖精の存在は聞いた事があったが
実際に見るのは初めてだ。

妖精はルシアリアに気付くと警戒して
黙ったがその場を動かない。

一人は怪我をしているようだ。

「怪我をしてるの?」

「!!あなた、私達が見えてるの?」

黙ったのは姿が見えていないと思って
いたからのようだ。

普通なら妖精が見える人間など滅多にいない。

いても幼い子供が時々見えるくらいだ。

大人で妖精の姿が見えるのは本当に
稀であるらしい。

「あなた達の事、見えてるよ。
普通は見えないんだね。
…そっか、龍眼のおかげかも」

警戒する妖精を刺激しないように一定の
距離を保つ。

そして妖精が見えるのはきっとギーニの
加護のおかげだろうと思い当たる。

「龍眼?どうして人間が…」

元気な方の妖精が怪我をしている
もう一人を庇い果敢に尋ねてくる。

「ギーニに…ドラゴンに加護をもらったの。
そのおかげで龍眼が使えるようになったんだよ」


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