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お人好しは何かと巻き込まれる

第24章 崖の下で

「あ、ジークもいたんだったな!
無事で良かった」

ジークを振り返りフォルトが気さくに肩を叩く。

「え!知り合いだったの?」

2人の顔を交互に見上げる。

「俺が冒険中、ギルドから依頼された先々で
よく会って知り合ったんだ」

「フォルトには何度も助けてもらったんだよ」

「そうだったんだね。……昔のフォルトは
どんな感じでした?」

フォルトの前の話が聞きたくてジークに
詰め寄る。

「そりゃあ、もう無愛想で無口で強くて
可愛げのない奴だったよ」

「おい!余計な事言うな!」

「本当の事だろ」

その遠慮のない言い合いが二人の仲を
語っているようだ。

「そんな事より…僕はルシアリアの事を
知りたいな」

ルシアリアの頬に片手を添えられジークの
顔が近づく。

「ほぇっ!?」

突然の接近に驚くルシアリア。

「君のように無償で人に優しく出来る人
なんて今まで見た事がない」

ジークの整っている顔が間近に近付く。



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