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お人好しは何かと巻き込まれる

第24章 崖の下で

「あなたが助けてくださったんですね。
感謝致します。この御恩はいずれ」

お礼を伝えてから山小屋から
二人して出て行こうとする。

「おい!俺は勝負を受けるなんて一言も
言ってないからな!」

扉を出て行こうとするジークベルトに
向かってフォルトが叫んだ。

「いいよ。僕が勝手に始めた勝負だからね。
せいぜい僕に負けないようにね」

「だから俺は勝負は受けないって…」

「ルシアリア、フォルトに勝った暁には
僕にチャンスをくれ。
どんなに卑怯でも君の瞳に映りたいんだ」

そう言い残しルシアリアが返事をする前に
去っていった。

「えと…どうしよう…」

「あの強引さは王族って感じだな。
こんな勝負は無効だ。

村に戻ろう。
ギーニ達が心配してたし討伐した
報告をしないと…」

フォルトは冷静に判断しルシアリアを
連れてドラク村に戻った。




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