テキストサイズ

お人好しは何かと巻き込まれる

第24章 崖の下で

崖から落ちたジークを探しに来たのだろう。

それより彼はなんと呼んだ

「王子殿下…?…え…王子…様?」

「王子殿下!ご無事で良かった。お姿を
見るまで生きた心地がしなかったです」

騎士はジークに縋り付き、おいおいと泣く。

「…おまえ、王子だったのか?」

「…もう隠しておけないな…。

僕はジークベルト・クラウン。
クラウン王国第2王子だ」

王子様みたいだと思っていたが本当に
王子だった事にルシアリアは驚いたし
フォルトも知らなかったようだ。

「もー。外ではそう呼ばないでくれと
何度も言ってただろう」

ジークベルトが騎士を嗜める。

「申し訳ございません。王っ……ジーク様」

「うん、僕は無事だよ。心配かけて
申し訳なかったね。

彼女が助けてくれて傷一つないよ。

それより、蜘蛛の討伐が終わったなら
すぐ王都へ帰還しよう」

ジークベルトは直ぐ様出口の扉へ向かい
騎士はルシアリアに頭を下げだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ