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お人好しは何かと巻き込まれる

第25章 勝敗

お手上げというように両手を上げる
ジークベルト。

その言葉にフォルトとルシアリアはホッとする。

「でもルシアリア、もしフォルトが嫌に
なったらいつでも僕のところに来ていいからね」

「そんな事はないから安心しろ!」

諦めてホッとしたところにこのノリで
フォルトはルシアリアの肩を抱き寄せる。

「あぁ、もうそんなに見せつけなくても
大丈夫だから。それよりこの後、王城に
フォルトもくるんだろ?」

「いや、一度ギルドに行ってから宿で一晩
ゆっくり休んで明日行くよ」

「わかった。城の者に来る事を伝えておくから」

「盛大な歓迎は止めるよう伝えててくれ」

「本当に…欲がないなぁ」

「目立つのが嫌いなだけだ」

「はいはい。じゃあ、また明日」

軽く手を振り王城に向けて帰っていく
ジークベルト達。

「じゃあ、俺達もまず宿を探そうか」

「うん!」

ジークベルトの件が一先ず片付き
ルシアリアは初めての王都にワクワクしてきた。




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