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お人好しは何かと巻き込まれる

第6章 ヴァンパイアの気まぐれ

久しぶりに村に帰ってきて
しばらくはゆっくりしようと
思っていたフォルトだがS級クラスの
依頼が急遽舞い込んだのだ。

今日は仕事の日だったルシアリアに
フォルトが仕事をしているところを
見てみたいと教会についてきたら
フォルトを探していたギルド職員に見つかり
クエストを言い渡されてしまった。

ギュッとルシアリアに抱きつき
子供のようにダダを捏ね始めた。

「せっかくルアに久しぶりに
会えたから離れない!」

「ですが、隣町であるノース町からの
依頼です。なんでもヴァンパイアが
出たらしく…。平穏を代償に娘を
差し出せと言ってきているようで…」

「他の冒険者だっているだろ?」

「ですが、S級となるとこの付近は
他にいないのです!」

「やっと村に帰ってきたばかりなのに…」

何を言っても聞く耳を持たないフォルトに
ギルド職員は、ほとほと困り果ててしまう。
それを見かねてルシアリアが口添えをする。

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