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お人好しは何かと巻き込まれる

第6章 ヴァンパイアの気まぐれ

十字架に張り付けにしていたロープを
切って、支えをなくして倒れ込む
ルシアリアを受け止める。

「…ん……フォルト…?」

衝撃でルシアリアの目が覚めた。

「ルア!大丈夫か?」

「どうしてここに…っ、ヴァンパイアは!?」

ヴァンパイアの恐怖が蘇り青褪めるが、
フォルトは安心させるように微笑む。

「倒したよ。もう大丈夫」

頬を撫でてくれる手が暖かくて緊張が
一気に解れ涙が溢れ出る。

「フォルト…フォルト、恐かったよ~
助けに来てくれて ありがとぉ」

ボロボロに泣きながらフォルトに
抱きつき生きていることを噛みしめる。

フォルトはルシアリアが落ち着くまで
頭を撫でて抱きしめてくれる。

しばらく泣いて落ち着いた頃、ルシアリアは
自分が真っ裸なのに気付いて大慌てする。

「きゃあぁぁ!フォルト見ないで!…あっ」

照れてフォルトから離れようとしたが
クラっとして倒れ込む。

フォルトはルシアリアをお姫様抱っこして
近くのベッドに座らせシーツを巻いてくれる。

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