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お人好しは何かと巻き込まれる

第6章 ヴァンパイアの気まぐれ

「血を吸われて貧血になってるんだ。
無理して動かないで」

「…ありがとう」

照れてるのが自分だけなのが何だか
悔しいルシアリア。

そんなルシアリアを黙って
フォルトは見ている。

「?フォルト?どうしたの?」

「ベッドにシーツ1枚で座ってるルアを見て
押し倒したくなったのを我慢してるとこ」

すごく真面目に言ってるフォルトにどう
返せばいいのかわからなくてなって困る。

「っ…バカ!」

「うん。……俺もうルアがいなきゃ
ダメなんだ」

優しくギュッと抱きしめる。

「無事で本当に良かった」

「うん…ありがとう」

お互いの無事を喜びキスをする。

「さぁ、帰ろうか」

「うん!…でももう真夜中を過ぎてるよね?
今から帰るのきついんじゃない?」

ルシアリアが気を失っている時間を考えると
とうに次の日になってるはずだ。

ここがどこだかわからないが暗い中を
帰るのは危険であるのはわかる。

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