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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第12章  『真奈美と仁』


仁が入浴を済ませて戻ると、
隣の寝室はしーんとして妙に静かで。

まだ…こんな時間なのに、
真奈美の居る部屋の明かりが消えていた。

幾ら何でも寝るの早くないと思って
寝室のドアを開くと、
すぅ…すぅ…と寝息が、
僅かに開いたドアの間から聞こえていて。

中の様子を確かめる様にして、
そのまま真奈美が居る寝室に入った。

『真奈美ちゃん…、
ねぇ、もしかして、もう…寝ちゃったの?
まぁ…真奈美ちゃんも…
今日は朝から沢山頑張ってくれたもんね…。
とりあえず…いつまでも…
真奈美ちゃんを家に置いても置けないし。
早めに…、不動産屋に頼んで。
セキュリティがしっかりした部屋
早めに…探さないとな…。
本舗の隣に不動産屋あるし、
お願いしとくか…。
本舗から近くて、セキュリティ
しっかりしてる良い物件無いかって』

ベッドの端に、仁が腰を掛けて。
すぅすぅと寝息を立てて眠っている、
真奈美の頭をよしよしと撫でた。

「んん…、仁さ…ん…ッ」

ぎゅ…っと眠って居る真奈美が
仁のパジャマの裾を
しっかりと握りしめていて。

『しまった…、ちょっと様子を…
見に来ただけ…だったんだけど…。
掴まって…しまった…な…、
その内…離れるか…』

そのまま真奈美が掴んだパジャマを
離してくれるのを待っている内に
いつの間にかそのまま眠ってしまって居た。

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