はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第14章 『慰安旅行・翌日』
誰が糞ゴミだ…誰が…、
俺は…確かにゴミみたいな…
みみっちい男かも知れないよ?
自分に好意を寄せてくれてる
女の子の好意を
素直に受け入れてあげられるだけの
器量すら持ち合わせてない…様な
…そんなゴミみたいな男だけどね?
だけど…俺は…ね…、
誰かを…自分の為に
陥れようなんて思わないし…、
まして
刺して傷つけようとか…、
殺そうなんて…思わないよ?これでもさ。
『誰が…ゴミだって?
…俺より…ゴミなお前に…
ゴミ呼ばわりされる
筋合いねぇんだよ…ッ!』
『お前ッ、さっき、
死にかけてたんじゃねぇのかよッ。
俺を…騙しやがったのかよ…ッ、
テメェ、ぶっ殺してやる!!』
『誰の所為で…、僕が
死に掛けてると思ってるんだよッ』
相手の足を掬う様にして足払いを掛けると
男が体勢を崩してよろめいたので。
そのまま下から手を
その男に伸ばして、グイっと
胸倉を掴んで地面に倒した。
までは…良かった…。
そこまで…は…良かったんだけど…。