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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第14章 『慰安旅行・翌日』


「まぁ…意識が半日以上
戻らなかったんだしな、
お前も…運のいい奴だよな、仁。
俺と電話してる途中だったからな。
あの事務所の近くにある
駐在所からお前の所まで
走って貰ったからな。
だから、運良く
間に合ったみたいなもんだ」

『あはは、昔から
悪運だけは強いのか閻魔様に僕が、
嫌われてるのかのどっちかですよ』

「仁…、それは…なぁ。
お前の悪運でもねぇし、閻魔様に
嫌われてるんでもなくて、
お前の…あの…死んだ奥さんが
お前の事…護ってくれたのかもな…」

そう言って内村が窓の外を見ると。
日が沈みかけているのに気が付いた。

今が夕方から僕は
半日も寝てない事になるが。

って…思って…日付が1日

過ぎている事に気が付いた。

「仁さぁああん…、私ッ…。
仁さんにまで…死なれちゃたら…
これから、真奈美は、
どうしたら良いんですかぁ~っ。
わぁああん、良かったぁ~。
良かった…ッ、
仁さん、生きてるぅうッ」

『うん…生きてる。
ごめんね…真奈美ちゃん…
すっかり心配かけさせちゃって』

刺された背中の傷は…、
それなりに深かったらしくて、
輸血して貰ったみたいだった。

「とりあえず…、俺は…もう帰るから…
せいぜい養生しとけよ、仁?」

『あ、待って下さい…内村さん。
あの僕を刺した、
真奈美ちゃんのストーカーの男は
あの後、どうなったんですか?』

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