はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』
1時間につき、4千円の…
実際に調査に使った時間払い。
ホテル等の前で出待ちをする
待機時間も満額では無いが
料金が発生する事を
仁が目の前に座って居る
前嶋と小林の2人に説明した。
その待機時間の料金についても、
前嶋がタクシー待たせても
お金は掛かる物ですからと
その辺りは納得して貰えたようで。
本来なら前金を…幾らか
契約の時点で入れて貰うんだけど…。
浅羽の…知り合い…らしいので、
その辺りは…成功報酬と言う感じに。
とりあえず…1週間…の
契約をして、その分の報告をまた
来週の…前嶋さんの休みの日にすると
言う感じの話に纏まった。
その1週間で…何も…上がらなければ、
そのままそこで契約は終了するか
それとも引き続いて継続して
素行調査をするか相談する事にした。
「すいません…、では…来週…
結果を…聞きに来させて貰います」
そう言って夫婦円満本舗の
自動ドアの前で、
前嶋が仁に対して頭を下げて来て。
「お願いします…、
僕も…このままじゃ…
前に進むにも…進めそうにないので…」
聞き取りにくい位の小さな声で
自信が無さげな感じに
仁に言って来たのは、
前嶋の影に隠れる様に立っていた
小林と言う20代の男の方で。