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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』


でも…、

あの時の…茂木のおじさんの

お葬式には…あの人は来ていなかった。

とは言っても…仁さんも…

静さんの本名も今何をしてるかも

何も知らないと言って居たから。

お葬式に静さんを呼びようも、

…無かったのかも…だけど。

そんな事を私が考えてた所で…。

あの人が何をしに来たのかも謎だしな…。

「仕事…の続き…しよ…」

パソコンの前で止めていた手を
真奈美はまた動かし始めた。


ーー
ーー
ーー


夕飯は…本舗で
真奈美ちゃんと一緒に
オムライスを食べたから……。

仁はシャワーだけ済ませて、
冷蔵庫の中から
缶ビールを取り出すと、
プシュと…缶を開けて、
ゴクゴクと喉を鳴らしながら。
缶ビールを飲みながら。
リビングのテーブルに置いていた
スマートフォンを手に取ると。

LINEのアイコンに赤い丸がついて居て。

未読のメッセージを確認すると。


真奈美ちゃんから…で。

その内容に…目を疑ってしまった。


あの人が…本舗を尋ねて来たのか…。

一体…今更…何の為に…??

あの人が……突然に…家を出てから…。

親父には内緒で…何度か静さんとは

ふたりで会った事があった…。

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