『はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。』第17章「『仁さんの退院と前嶋からの依頼』」　469ページ

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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第17章『仁さんの退院と前嶋からの依頼』

自分が…ホステスの道を歩み始める時に、

１人暮らしを始めて家を出る頃に、

その弟さんは…丁度

…僕と同じ年齢ぐらいだったから。

その影を…重ねてたのかもね…と…。

でも…、弟として仁君を見ていたのに…。

真っ当な…生き方で…生きられる様にって

導こうと…してた…はずなのに…。

仁君の事…弟としてでも…、

ましてや…息子…としてでもなくて。

最終的に…男として、異性として…。

見てしまう様に…なっちゃったけどね…と。

複雑そうな…顔で笑って居た…、

静さんの顔が仁の脳裏に浮かんでいた。

個人投資家の男性が…静さんのお店の

出店費用を…ある程度…、

出してくれると言う話になって。

静さんは…家に居る理由が無くなったら。

出て行ってしまった…のだが……。

その人…が…株で大損をしてしまって、

折角…持つ事が出来た店も…

無くなってしまった…と言うのは…。

もう…１０年ほど前に…聞いた話だ…。