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そのまま依頼主である前嶋に
仁があるお願いをして、
前嶋からの許可が降りたので。

一旦…、森園美海の
公開処刑のシナリオからは離れて。
いや、ある意味…そのシナリオに
追加するにふさわしい、
森園美海の…浮気相手の１人の
遊亀正樹に関するシナリオを
仁が自分の頭の中に思い描いていて。

『はいはい…、分かりました。
そうです、そちらとは僕が
上手く話を付けますので。
はい、そうです…、はい…。
それで…そちらの方とお話をするのに、
この数日分の…証拠…使わせて貰っても？
ああ、はい…そうですね、そちらには…
大丈夫です、僕の知り合いを紹介しますので』

ピッ…と通話を終えて。
スマートフォンをポケットにしまうと。

仁が…遊亀の家の前で
駐車していた車を走らせて。
閑静な住宅街を抜け出して。
夫婦円満本舗へと戻って来る。

「あ、仁さん…、早かったですね。
お仕事、お疲れ様です。えっと…、
明日…は…どうするんですか？」

『真奈美ちゃんは…、引き続き
森園の方を…頼むよ…。僕は明日。
森園の…浮気相手…の中でも
付き合いが特別に長くて濃そうな
遊亀正樹の奥さんの方と接触するから』