テキストサイズ

はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第18章 『遊亀美月の決別と決断』


新品になっているが、夫がこれに
気が付いて、何か言ってくるなら、
上の子が寝室で遊んでいた時に
充電器を引っかけて充電器を
壊してしまったとでも言えばいい。

そんなウソに…自分と正樹との
間の子供を使うのは…、
美月も内心忍びないと思ったが。

今までの…夫の浮気の数々を思えば…。

こんな風に動き出すのが…、
遅すぎた位かも知れない…。

コンセントから、充電器を引き抜いて
それが刺さっていた方のコンセントに
交換して渡された方を差し込む時に
勝手に…涙が溢れて来ていた。

『ママ~?どうちたの?
何で泣いてるの?痛い痛い?』

心配そうにして、下の娘が
私の顔を覗き込んで来ました。

娘は…パパが…主人が大好きなので。
離婚をしてしまえば、私は
この子からパパを奪った…ママに…
なってしまうのだろう…と思うと。

余計に…娘に申し訳ない事を
自分がしようとしてると思ってしまって。

『ママ~?大丈夫?いい子いい子』

小さい手が…私の頭の上に置かれて、
まるで自分よりも小さい子の
頭でも撫でる様にして、
私の頭を娘の手が撫でました。

私は娘の身体を抱きしめて、
ごめん…ね…、ごめん…と
娘に謝りながら、
声を出して泣いてしまって。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ